Kindle15冊、Udemy3本目まで来た今だからこそ見える「作り方の変化」がある。振り返ってみると、一貫して「講座・書籍を作る」ことをしてきたはずなのに、プロセスは全く別物になってきたことに気づく。
Kindle時代―一人で悩んで、一人で仕上げていた
50代で初めて出版してから、これまで15冊のKindle本を出し、うち14冊が新着ランキング1位を獲得してきた。ただ、実績だけを見ると順調に思えるかもしれないが、当時のプロセスは今とは全く違うものだった。
特に最初の3冊は、電子書籍のオンラインコースで学んでいたとはいえ、当時はほとんど手書きに近い感覚で作っていた。構成も、序章とまとめ以外の各章の順番は、今の感覚とはかなり違っていたように思う。
何より時間がかかったのは、ネタ出しの段階だった。何を書けばいいのか、どこから手をつければいいのか分からず、ネタを抽出するだけで2か月かかった。そこからようやくワードに向かい、文章を打ち込んでいく作業にさらに2か月。1冊目が完成するまでに、合計で3か月を要した。壁打ち相手がいない中で、一人で考え、一人で悩み、一人で仕上げる——そんな時代だった。

Udemy1本目―慣れないフォーマットに手探りだった時期
Udemy1本目は、制作期間だけで7か月かかった。しかも、それだけではない。実は一度完成していたのに、なぜか出す気になれず、そのまま登録しないまま3か月が過ぎた。実際に登録するまでを含めると、合計で10か月もの時間を費やしたことになる。
なぜこんなに時間がかかったのか。理由の一つは、スライドが300枚にもなったことだ。分かりやすく、丁寧に——そう心がけて作り込むほど、枚数もかかる時間も膨らんでいった。
もう一つ、これが一番大きな理由だったのだが、使っていたアプリと自分のPCとの相性が悪かった。PCのスペックが低かったこともあり、作っても作ってもうまくダウンロードできないことが何度もあった。編集作業一つでも動作が重くなり、まともに動かない。結局、実作業の時間よりも、ダウンロードを待つ時間、PCがフリーズしてどうにもならなくなる時間の方が長かったように思う。トラブルはしょっちゅうで、そのたびに手が止まった。
Udemy2本目―AI×Canvaで、少し効率化の兆しが見えた
1本目で相当疲れたこともあり、2本目に取りかかる前に、まずネタ出しをClaudeに相談することにした。「低スペックのPCでもさくさく作れるアプリはないか」——そう聞いてみると、AI×Canva×CapCutという組み合わせが最終候補に挙がってきた。
ただ、2つのアプリを行き来しながら作るのは、できればもうやりたくなかった。そこでさらにCanvaの機能をAIに調べてもらっていると、収録も編集も1つのアプリだけで完結できることが分かった。以前使っていたバージョンよりも、かなり高機能に進化していたのだ。ここから「AI×Canvaだけで作る動画教材」というテーマと作品が生まれることになる。
工夫したのは、画面構成とレクチャーの長さだ。2画面でナレーションを別に読む必要がないよう、Canvaのメモ機能にナレーションを入れておくと、録画時に画面右に自然と表示される。これでPC1画面だけで収録が完結するようになった。また、1レクチャーを5分前後、長くても15分までと細切れにしたことで、撮り直しもぐっと楽になった。5分程度のレクチャーであれば、噛んでしまっても最初から編集で切り貼りするより撮り直した方が早い——そう気づいてからは、それを徹底するようにした。

Udemy3本目―ようやく「型」ができた
2本目はチュートリアル(操作解説)がメインだったこともあり、ネタ出しやプロンプトはごく最小限で済んでいた。ところが3本目は、操作に入る前の段階——動画講座の内容を効率よく組み立てる「設計」そのものをテーマにすることになった。
作りながら気づいたのは、このステップが電子書籍を出版していた頃とよく似ているということだった。ネタ出し、そのネタが売れそうか調べる、タイトルを作る、構成を組む、磨きをかける——この流れ自体は、Kindle時代とほぼ変わらない。
違うのは、レクチャーごとにナレーションとポイント(箇条書き)を出し、それをスライドに落とし込むという工程と、スライド選びという2点だ。電子書籍にはなかったこの2つの工程こそ、AIとの壁打ちが一番活きる部分だった(この過程は近日、別記事で詳しくご紹介する予定です)。本の執筆でネタ出しに2か月、執筆に2か月かけていた1冊目の頃と比べると、同じ「悩む」作業でも、向き合い方はまるで別物になっている。

まとめ
Kindle15冊から、Udemy3本目まで。振り返ってみると、同じ「講座・書籍を作る」という作業でも、向き合い方はここまで変わるものかと自分でも驚く。1冊目は、ネタ出しに2か月、執筆に2か月、合計3か月を一人で抱え込んでいた。Udemy1本目は、スライド300枚とPCトラブルに苦しみながら、完成から登録までを含めると10か月。それが2本目では、AIに相談しながらアプリの組み合わせを見直したことで、制作の型が少しずつ見えてきた。そして3本目では、電子書籍時代と同じ「ネタ出し→検証→構成→磨き込み」というステップに、ナレーションとスライドという新しい工程を組み合わせる形で、ようやく自分なりの型ができあがった。
一人で悩んでいた時間が、AIという壁打ち相手を得たことで、少しずつ形を変えてきた4段階だったように思う。次は「メンバーペイ×AI仕組み化」の講座(制作中)に取りかかる予定だが、ここまで積み重ねてきたものが、どんな形で活きてくるのか、自分でも楽しみにしている。


