Kindleは走り続けるマラソン、Udemy・noteは育てる資産——50代からの発信で私が選んだ道

Kindleはマラソン、Udemyは資産Profile
  • Kindle出版は新刊を出し続けないと既刊も沈む「マラソン型」の構造
  • Udemy・noteは一度作れば育っていく「資産型」の構造
  • 50代からの発信は、体力勝負ではなく積み上げ型を選ぶのが賢明

Kindle出版は、新刊を出し続けないと売上も沈んでいく——そんな構造をご存じですか?一方でUdemyやnoteは、時間をかけてじっくり育つ資産になります。50代から発信を始めた私が、なぜKindle中心の量産スタイルをやめ、育てる資産へと舵を切ったのか。その理由と気づきをお伝えします。

1. はじめに:あるKindle教材を読んで気づいたこと

先日、あるKindle作家さんが書いた教材を読みました。

20代、30代とお見受けする若い書き手で、発信のスピード、テーマ選びの的確さ、どれをとっても学びの多い内容でした。X運用、AIライティングの活用、マーケットの見極め方。正直、「すごいな」と素直に感じる部分がたくさんありました。

でも同時に、ある違和感も残りました。

その方は、月に何冊ものペースで新刊を出し続けています。15冊、20冊と積み上げながら、常に「次の1冊」を走らせている。もちろんそれ自体は、その方の戦略として正しいのだと思います。

ただ、私は同じやり方を自分に当てはめて想像してみたとき、こう感じたんです。

「これを一生続けるのは、しんどいかもしれない」と。

50代になった今の私にとって大切なのは、印税を最大化することだけではありません。仕組みを作って時間を生み出し、その時間を自分の勉強や趣味、心地よい暮らしに使うこと。そのうえで、仕組みは時々テコ入れするくらいで回る。そんな生活スタイルの方が、息切れせずに長く続けられると気づいたのです。

この記事では、なぜ私がKindleと少し距離を置き、Udemyやnoteを軸にした発信へと舵を切ったのか、その理由をお伝えします。

この構造をさらに理解するために、Kindleの収益の仕組みにも触れておきます。

Kindleには、読者が本をお得に購入できる「タイムセール」の仕組みや、月額料金で対象書籍が読み放題になる「Kindle Unlimited」というサブスクリプションサービスがあります。Kindle Unlimitedは月額980円(税込)で、対象の電子書籍が読み放題になるサービスです。

著者側の収益構造としては、通常の購入による印税とは別に、Kindle Unlimitedで読まれたページ数に応じて、1ページあたり約0.5円の印税が発生する仕組みになっています。ただしこの仕組みを利用するには、著者はKDPセレクトへの登録が必須となり、対象の本は他の電子書籍販売プラットフォームでは独占的に販売できなくなるという条件もついてきます。

つまりKindle Unlimitedは、「読まれ続けること」がそのまま収益に直結する仕組みです。読者に見つけてもらい、ページをめくってもらい続けなければ、この収益は生まれません。これもまた、新刊を出し続け、常に読者の目に触れる場所にい続けなければならない、という「走り続けるマラソン」の構造を裏付けている仕組みだと感じます。

Kindleとは距離をおき、UdemyやNoteを軸にした発信

2. Kindle出版の構造——なぜ「走り続けないと沈む」のか

Kindle出版には、ひとつの構造的な特徴があります。

新刊を出すと、Amazonの検索やランキング、レコメンドの中で本が前面に出やすくなります。いわゆる「サービスタイム」と呼ばれる、出版直後の優遇期間です。

逆に言えば、新刊を出さずにいると、既刊本も含めてじわじわと後ろに下がっていきます。過去にどれだけ売れていたとしても、「今」動いていなければ、ランキングは容赦なく下がっていく。

これは根性論ではなく、プラットフォームの仕組みそのものです。だからこそ、Kindleで印税を伸ばし続けたいなら、月に1冊、あるいはそれ以上のペースで出し続ける必要が出てきます。

一度立ち止まれば沈む。走り続ければ前に出る。まさにマラソンのような構造です。

3. Udemy・noteが「資産」である理由

一方、Udemyやnoteは少し違う性質を持っています。

Udemyは文章だけで完結するKindleと違い、スライド作成、動画・音声の収録など、複数の工程を組み合わせてひとつの講座が完成します。制作の手間はKindleより大きいものの、その分、一度形にした講座は「学びたい」という受講生が存在し続ける限り、需要が枯れにくいという特徴があります。

Kindleのように「頻繁に出し続けないと沈む」という構造は、そもそもありません。もちろん、時々新しい講座を追加したり、内容をメンテナンスしたりする必要はあります。でもそれは、”走り続ける”のではなく、”時々手を入れる”という関わり方で十分なんです。

noteも同じです。一度書いた記事が、検索を通じて何ヶ月も、何年も後の読者に届き続けることがあります。書いた瞬間の勢いだけに頼らない、じわじわ効いてくる資産です。

では、Udemyやnoteの「時々のメンテナンス」とは、具体的にどのくらいの作業を指すのでしょうか。

Udemyの場合、一度公開した動画教材も、時代とともに内容が古くなってしまうことがあります。ツールの画面が変わっていたり、紹介していたサービスの仕様が変わっていたり。そんな時は、該当する部分だけをピンポイントで更新すれば十分なケースがほとんどです。

たとえば、文章での訂正・補足であれば30分前後で済むことが多く、動画そのものを撮り直して差し替える場合でも、収録時間を含めて1時間程度あれば対応できることが多い印象です。講座全体を作り直すような、大きな手直しが必要になることは、そう頻繁にはありません。

Kindleのように「出し続けなければ沈んでいく」構造ではなく、「気づいた時に、必要な箇所だけ整える」という関わり方で十分に機能する。これが、Udemyやnoteを”資産”と呼べる理由のひとつだと思っています。

4. なぜ若い人ほどKindleに向かうのか

ここまで読んで、「では、なぜ若い書き手はKindleに向かうのか」と思われた方もいるかもしれません。

理由はシンプルで、若さという武器があるからだと思います。

新しいツールやトレンドへの順応性が高く、変化にスピーディーに対応できる。ノリの良さで発信を続けられる。だからこそ、次々と新刊を出しては印税に結びつけ、量産できるだけの体力がある。

これは決して悪いことではありません。むしろ、年代の強みを正しく活かした、理にかなった戦略だと思います。20代、30代の今だからこそ、走り続けるスタイルが機能する。それだけのことです。
③「50代からの発信は、なぜ”体力勝負”を避けるべきなのか」の記事は制作中

5. 50代からの発信で、私が選んだ道

誤解のないようにお伝えしておくと、私はKindleをやめたわけではありません。

これまで15冊のKindle本を出版してきましたが、その経験は、自分のコンテンツのサンプルとして、そして専門性の裏付けとして、大きな意味を持ちました。「出しただけ」でも、十分すぎるほどの価値があったと感じています。

ただ、印税を売れ続けさせるためには、常に量産を心がけ、フォロワーを増やし続ける必要があります。その道を選ぶこともできたと思います。

でも私は、年齢的に無理なく続けられることを優先したいと思いました。だから、出したら沈みやすい資産ではなく、時間をかけて育てて、残っていく資産——UdemyやnoteをKindleより重視していくことに決めたのです。


②「Kindle15冊、そこで気づいたこと——印税より価値があったもの」記事は制作中

6. まとめ:一生続けても、しんどくならない働き方へ

45歳くらいから、少しずつ視力の変化を感じるようになりました。50代以降は、体力も時間も、若い頃と同じようには使えません。だからこそ、ゆとりの時間を確保しながら、効率よく資産を築いていく方が賢明だと思うのです。

若い書き手がKindleで走り続けるスタイルを選ぶのは、その年代の特徴を武器にしているからで、それは当然のことです。

そして私自身は、75歳になっても続けられる資産、プラットフォームの影響を受けにくいブログやUdemyのような資産を、これからも大切に育てていきたいと思っています。

一生続けても、しんどくならない働き方へ。

50代からの発信は、そんな選び方でいいのだと思います。

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